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楓はにこにこしていた。みんな一安心だ。
「よかったね。明日パパが来るって」
「うん」しかし、まだおかしなことが残っていた。
夜、ご飯を食べて楓が寝た頃に会議が開かれた。
「腑に落ちないことがある」と烈火は眠たそうに話し出した。
「楓のお父さんはいいのだが、お母さんのほうがおかしい」確かにとみなうなずいた。
お母さんのほうは自分には娘がいないとまで言い切った。もしかしたら、何か家庭の事情があるのだろうか。それを探るには楓に聞くしか方法がないが、こんなにも幼い子にその質問はあまりにも可愛そうだ。
「どうにかしてあげたくてもできないしね」と神野は楓の寝顔を見ながら話す。
「そうですね。見守ることしかできません」神楽もつらそうに話す。
「明日を無事迎えることを願おう」そう言ってその日はみんな寝始めた。
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