1.迷子

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 次の日の朝に英二がやってきた。神野たちに英二は心を込めて謝っていた。 「本当にすみません。迷惑をおかけしました」神野はにっこり笑った。 「いえいえ、気にしないでください。あと、もしかしたらまたこのようなことがあるかもしれないので、僕のケータイの電話番号を教えておきます」そう言って電話番号を伝えた。 「またね」 「うん、ばいばい」二人の親子はそのまま車に乗って帰っていった。  朝ごはんを食べながらも瑠璃は少し不安そうな顔をしていた。それに気がついたのは神野だった。 「どうかしたの?」 「いえ、なんでもありません」しかし、瑠璃の表情は暗かった。 「あのとき、いえなかったのですが、楓ちゃんの心の中に黒い何かがあったんです。もしかしたら、まだ問題は解決していないのかもしれません」 神野は瑠璃に優しく言った。 「そのときはそのとき。すぐに対応するし、それに本人たちが解決しないといけないこともあるんだ。警察がいつでも入れるわけではないんだ」 「ありがとうございます」瑠璃は心がすっきりしたみたいだった。
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