1.迷子

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 次の日、朝一番の飛行機に乗って東京に特捜係は帰った。とりあえず、楓は瑠璃が預かることになった。瑠璃は楓を連れて自分の家に連れて行った。 「楓ちゃん、ジュース飲む?」 「うん」少し元気のない返事だ。瑠璃は心配になりながらも楓にあることを話した。 「実はね、私には秘密の力があるんだ」と瑠璃はゆっくりと話し出した。楓は興味深く瑠璃の話しに耳を傾ける。 「私にはね、人の心の中が見えるんだ」 「心の中?」瑠璃はうなずく。 「そう。考えていることが分かるんだ。だから、楓ちゃんの考えているつらいことも分かったんだ」楓はうれしそうに笑った。 「そうなんだ」瑠璃はしっかり楓の顔を見ながら訊ねた。 「楓ちゃんはどうしたいのかな?」楓はつらそうに顔をしかめる。 「...」 「出来ることを私たちが手伝うから。話してみて?」楓の心に強い想いがこもる。 (お母さんに認められたい。どうして私を好きになってくれないの?)楓の頭を瑠璃は優しく撫でた。 「そっか。言わなくてもいいよ。大丈夫、きっとなんとかなるから」楓はうれしそうにうなずいた。
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