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楓の親に連絡を取ったが、まだつかない。父のほうは連絡がついたのだが...。
「一度、楓のお母さんに話しをしてみる必要があると思います」瑠璃は神野に自分の考えを話してみた。神野は嫌そうな顔をする。
「確かに必要だけど、もっとひどくなるかもしれないよ?」
「それでも、会って確かめたいです」瑠璃の迫力にまけ、神野は瑠璃に楓の実家の場所を教えてもらった。
後日、神楽と一緒に楓の自宅に行った。けっこう大きな家だ。玄関のベルを鳴らすと、若い女性が出てきた。
「どなたですか?」警察手帳を二人は見せた。
「警視庁の神楽です。貴方が楓さんのお母さんの栗子さんですか?」すると女性はにっこり笑った。
「私は確かに栗子ですが、楓という子は知りません」すると神楽はにやりと笑った。
「おかしいですね。貴方の夫の英二さんは確かに楓さんを娘といいました」栗子はむっとにらんだ。
「息子の英知さんとお話ししたいのですが?」
「構いませんよ。今、家にいますから呼んで来ます」そう言って玄関の扉を閉めた。
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