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いかにも真面目そうな男の子がいた。歳は10歳くらいだろうか。
「初めまして、刑事さん。僕が英知です」と丁寧に挨拶をしてくれた。瑠璃たちも礼をする。
「初めまして。妹の楓さんのことを聞きたいと思っているけど、いいかな?」英知君は素直にうなずいた。
「構いませんよ」
神楽にバトンタッチをした。
「では、貴方のお母さんが楓さんのことを娘だと認めていないことについてどう思いますか?」瑠璃は静かに心を読んでいた。英知は苦笑いをしながら頭をかいた。
「そうですね、正直に話すと嫌ですね。大人気ないですよ」
「どうしてそう話されると思いますか?」神楽は表情を変えずに質問していく。少し嫌そうな顔を英知はした。
「それは、きっと楓とは血がつながっていないからだと僕は思います。お母さんは今のお父さんとは二度目の結婚になります。楓はお父さんの子で僕はお母さんの子です」
「そうでしたか。楓さんがお家に帰りたくないといっていますが?」
「知ってます。お母さんは楓に対してのいじめがひどいんです。それが嫌だと思います」
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