プロローグ

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 松山行きの電車に乗る。一時間くらいで着くそうだ。ふと瑠璃はトイレに行きたくなり、電車内のトイレに行った。トイレが終わり、席に戻ろうとしたとき、小学生低学年くらいの女の子が泣いていた。 瑠璃は優しく女の子に微笑んだ。 「どうかしたのかな?」女の子は泣きながら答えた。 「せ、席が分からなくて」迷子か。瑠璃は同じ目の高さにして優しく言った。 「お姉ちゃんと一緒に席を探そうか」女の子は元気にうなずいた。 「うん!」瑠璃は女の子の手を引いて、車掌さんのところに行った。  「すみません」と車掌さんに話しかけた。 「どうかしましたか?」 「この子が席が分からないといっているのですが」そういうと車掌はにっこり笑った。 「分かりました。放送を入れてみます」 「ありがとうございます」そう言って瑠璃は元の席へ戻った。  そんなことがありながらもすぐに松山市に到着した。やっぱり人が多いと瑠璃は若干嫌そうな顔をした。 「最初にどこに行きますか?」神楽は背伸びをしながら訊ねた。 「松山城でもいく?」神野の提案で松山城に行くことに。
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