鈍色の出逢い

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 文具画材店「白薔薇堂」。    その店外へと踏み出そうとした少女の手を、金髪の男が掴む。   「ポケットに入れたもの、出しなよ」    その男は、白薔薇堂の店員だった。  少女は彼の顔を睨みつけるが、彼女の顔は青ざめ、唇は小さく震えていた。    男は彼女の服装を見る。その制服は地元の高校のものだ。  男の目を見詰めたまま、少女は何も答えない。   「黙られても困るんだけどなぁ」    男は頭を掻いて、周囲を見渡す。  店内には他に客の姿はない。
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