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避暑地で過ごすもよし、ビーチにキャンプ、恋人とデート。その過ごし方は個人個人、自由である。
しかし、何事にも例外が有るもので、夏休みの無い者もいる。
今回、その例外となるのは、ぼくの友人で姉兄でもある八千夜だ。
要するに学生の権利であり、義務である講義をさぼりまくった代償というわけだ。
おかげで、一緒に行くはずだった夏休みの予定は、ぼく1人でいくことになってしまった。
キーンコーンカーン…
そこで自分が思っていた以上に長い時間、講義とは関係のない事を考えていた事に気が付いた。八千夜を責められる立場なのか微妙なものだった。
この講義でぼくの今日のカリキュラムは終了。ぼくは白のショルダーバックを右肩に掛け、教室を後にした。
「…あつい」
午後四時。大学をでて二時間後。
いつもは避けるようにしている、炎天の中にぼくは仕方なく立っていた。
立ち尽くしていた。
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