美食家魔王は大罪がお好きなようです

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o川*゚ー゚)o「…あれ」 通行人の話では誰もいない筈だ。 しかし埃っぽさがない。 足を曲げ、床に指を走らしてみるも、汚れなかった。 そして何より明るいのだ。 ぼんやりとした光が揺れて、何処か神聖な雰囲気を感じる。 o川*゚ー゚)o「ランプだよね…あれ」 全面ガラスの小さな四角柱の中に蝋燭が1つ。 それが、両端に等間隔で並んでいるのだ。 誰が火を灯したのだろうか。 o川*゚ー゚)o「…ミステリーだねぇ」 ワクワクが止まらない。 こんな感覚は久しく無かった。 意気揚々と蝋燭で照らされた通路を抜けて、階段の中腹迄掛け上る。 o川*゚ー゚)o「…おぅっ?」 ――そして、そこにあった更なる好奇心の捌け口を見つけ、思わず飛び上がった。 黒い箱。 銀やら金やらで装飾されており、只の箱ではない事が分かる。 ファンタジー等によく出てくる宝箱のようだ。 その鍵穴があるべき場所は、丸い翠色の猫目石で閉ざされている。
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