美食家魔王は大罪がお好きなようです

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身を包んでいた緊張が途絶えた。 o川*゚ー゚)o ――半ズボンのポケットをまさぐり、棒が付いた小さな固形物を見つける。 その棒を掴んで、丸い先端を少年に向けた。 o川*゚ー゚)o「飴いる?」 ( ФωФ) ( ФωФ)「はぁ…まぁ頂くのである」 小さな手で飴を受け取ると、包装を剥がし口に含んだ。 柔らかそうな頬の片端が、飴玉の形に変わる。 (´ФωФ)「甘ったるい…そして腹に溜まらないのである」 o川*゚ー゚)o「ワガママ言わないの!めっ!」 (´ФωФ)「子供扱いするなである人間め…」 深い溜め息を吐き、少年は項垂れる。 よしよしと、その金色の頭を撫でると、もう1つ深い息を吐き出した。 o川*゚ー゚)o「ねぇ」 (´ФωФ)「なんであるか。それと頭を撫でるのやめるのである」 o川*゚ー゚)o「把握。…ところで貴方は誰?」 (´ФωФ)「我が輩であるか?」 棒を掴んで飴玉を取り出す。 指揮棒のように、それを振りながら、未だ手に握ったままの猫目石のような大きな目を私に向けた。 ( ФωФ)「我が輩は〝ロマネスキー・グラヴェン・アスキー〟――ロマネスクで通っておるので、そう呼ぶがいいのである」 o川*゚ー゚)o「ロマネスクね…把握したよロマ」 (´ФωФ)「愛称を更に略すなである…」
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