美食家魔王は大罪がお好きなようです

3/19

63人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
「あ、あの…」 背後で聞こえたひ弱い声。 そこに顔を向ければ、ひっ、と怯んだ声を飛ばし身を縮める少女がいた。 (;゚ー゚)「あ、あの…すみません!」 o川*゚ー゚)o「謝らないでってば」 (;゚ー゚)「あっ…あっすみません!!謝ってすみません!!」 o川*゚ー゚)o(無限ループだなこりゃ) 彼女は〝椎名 しぃ〟。 何故か謝ってばかりいる同級生である。 その謝りようは尋常ではない。 道行く猫に鳴かれただけで謝ってしまう程だ。 1年時は、そこ迄ではなかった気がするが、学年が上がってから謝る回数に拍車がかかった。 尤も、対して会話を交わした訳では無いので、正しいかどうかは分からない。 (;゚ー゚)「その…」 o川*゚ー゚)o「ふむ。言わずとも分かってるよ」 革鞄を手に持って立ち上がる。 o川*゚ー゚)o「んじゃ帰ろうか!」 (;゚ー゚)「はい!!すみません!!」 o川*゚ー゚)o「謝らないでぉk!」 彼女を宥めながら、教室を後にする。 彼方で輝く赤い夕陽がとても眩しかった…。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加