11人が本棚に入れています
本棚に追加
(´・ω・`)「ご主人、一部屋貸してくれんかね」
( ゚∀゚)「あいよ。そっちの南蛮人は…まいいや、一部屋五百文で」
(´・ω・`)「おいおい、高すぎやしないか」
( ゚∀゚)「わりぃが旦那、ここは宿場町ではないんでね。実のところこれでもウチは危ねぇんだ」
まいったな、と渚本介が呟き、懐から小銭入れを取り出す。
すると、何かに気付くように顔を上げ、突然ブーンの方を向いた。
(´・ω・`)「そういえばブーン、お前は銭を持ってるのか」
(;^ω^)「え?ああはい…」
間違いなくブーンのいた時代とは違うお金が流通している。しかしブーンは反射的にジーンズから財布を取り出した。
財布の中身を確かめるブーンを、渚本介と宿屋の主人が不思議そうに見つめる。
(;^ω^)(マジかよ…469円て……)
(;^ω^)(…あ、そうだ)
(;^ω^)「ご主人、五百文は無いけど、変わりにいいものがあるお」
( ゚∀゚)「あん?」
(;^ω^)「これだお」
ブーンは財布の中から五円玉を1枚取り出し、主人に渡した。
(;^ω^)「これは金を細かく加工したものだお」
(;゚∀゚)「き、金!?」
(;´・ω・`)「なんと…」
(;^ω^)「こいつ一枚で二貫文の価値があるお。どうかこれで泊めてほしいお」
高校のときの日本史の授業で、お金に関する勉強を少しだけやった覚えがあった。
確か、一貫文が1000文で、一両は四貫文だったか。
つまり、ブーンは五円玉で四部屋分の価値があることにしようとしているのだ。
心臓が激しく動くブーンの目の前で、主人が目を輝かせて五円玉を見つめている。
最初のコメントを投稿しよう!