第二話 「二子厨の庄と銭」

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(´・ω・`)「ご主人、一部屋貸してくれんかね」 ( ゚∀゚)「あいよ。そっちの南蛮人は…まいいや、一部屋五百文で」 (´・ω・`)「おいおい、高すぎやしないか」 ( ゚∀゚)「わりぃが旦那、ここは宿場町ではないんでね。実のところこれでもウチは危ねぇんだ」      まいったな、と渚本介が呟き、懐から小銭入れを取り出す。  すると、何かに気付くように顔を上げ、突然ブーンの方を向いた。     (´・ω・`)「そういえばブーン、お前は銭を持ってるのか」 (;^ω^)「え?ああはい…」      間違いなくブーンのいた時代とは違うお金が流通している。しかしブーンは反射的にジーンズから財布を取り出した。  財布の中身を確かめるブーンを、渚本介と宿屋の主人が不思議そうに見つめる。     (;^ω^)(マジかよ…469円て……) (;^ω^)(…あ、そうだ) (;^ω^)「ご主人、五百文は無いけど、変わりにいいものがあるお」 ( ゚∀゚)「あん?」   (;^ω^)「これだお」    ブーンは財布の中から五円玉を1枚取り出し、主人に渡した。     (;^ω^)「これは金を細かく加工したものだお」 (;゚∀゚)「き、金!?」 (;´・ω・`)「なんと…」 (;^ω^)「こいつ一枚で二貫文の価値があるお。どうかこれで泊めてほしいお」      高校のときの日本史の授業で、お金に関する勉強を少しだけやった覚えがあった。  確か、一貫文が1000文で、一両は四貫文だったか。  つまり、ブーンは五円玉で四部屋分の価値があることにしようとしているのだ。  心臓が激しく動くブーンの目の前で、主人が目を輝かせて五円玉を見つめている。
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