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「ラジオ局が何者かの手によって爆破された為、放送をお休みをしていました。
今日から、また再開します番組名は、神無月のオールナイト日ノ国。
パーソナリティーを努めますのは、イズミと……」
「ヴァルキューレだ、いや神無月でもどっちでも良い。
何でも良い、早く帰りたい」
「自己主張しないヴァルが、帰りたいだなんて珍しいね」
「いや……今日は、借りていた映画を返却しなくてはいけない日でね。
まだ、観ていない物を、観ずに返却する程馬鹿らしい事は、無いだろう?」
「ヴァル……映画観るんだ」
「あぁ、シュウに楽しい物だと言われて、最近レンタルしている。
まぁ、大抵意味が分からないのだけれどね。
中でも、恋愛と言うジャンルは、特に理解出来ない」
「何か面白い物はあったの?」
「あぁ、地球外生命体が出てくるような物は、中々だ。
特に黒光りした地球外生命体が、己の本能剥き出しに、人間を襲うのは良いね。
因みに、4まで出ているやつだ」
「あぁ……うん、何の映画か分かった」
「唯、残念なのが、やはり人間の創る映画だからか、最終的には黒光りした地球外生命体は敗北するんだ。
4まで続く、黒光りのしぶとさも中々だけれどね。
まぁ……興行収入が見込める作品だからと言う、人間の勝手なのだろうけどね。
兎にも角にも実に、残念だ。
一度でも良いから、彼等の勝利で終わっても良いと思わないか?
寧ろ黒光りを、主役の座に持って来てはどうだろうか?
まぁ、あの黒光りの知能では、些か厳しいのだろうけどね」
「うん、君らしいよ……ヴァル」
「そう言うわけで、僕は帰るよ。
後はイズミに任せた。
今日は、シュウも一緒に映画鑑賞をしたいと言っていたからね」
「シュウも一緒なの!?」
「あぁ、そうだよ」
「……俺も行く」
「別に構わないが、ラジオは良いのか?」
「うん、大丈夫」
「君がそう言うのなら、良いが……その手に持っている物は、銃か?
まさかとは思うけれど……否、聞かないでおこう。
因みに今日は、光学迷彩と様々な武器を使用し、黒光りよりも知能指数の高い、戦闘民族のような地球外生命体の映画だ」
「あぁ……うん、何を観るか分かったよ」
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