行雲流水

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昔から暴力が嫌いだった。 暴力とは、言葉の暴力、普通に蹴る、殴るの暴力。 人を傷つける行為はされるのは勿論、するのも本当に嫌だった。 バカ アホ マヌケ カス ゴミ チビ キモイ クサイ デブ  こんな言葉を乱用している人間がたくさんいる。 実際にたくさんいる、そう思っただけで自然と涙が出てきた。 こう思ったのはそう、幼少期の頃だった。 その性格も相まって、高校1年生になった今。 俺は人助けをするようになっていた。 言葉で言われただけでも充分に傷つくこともあるし、普通に暴力を 振るわれたら痛いし、悲しくもなる。 人間同士がそういうとっつき合いになるのは必ず何かしら理由がある。 勿論俺もそれは分かっている、しかし中には誰にも迷惑はかけていないのに周りのせいで 孤立するもの、証拠もないのに暴力を振られる人、たくさんいる。 そんなことあっては行けない。 争いは本当に大切な何かを守る為にするものだと考えている。 不条理なことも、助けよう。相談に乗ろう。 暴力を振るわれたら手当しよう、理由を聞こう。 守りたいものがあるなら手を貸そう。 偽善だろうか?人の為でもある。 でも俺は 人がそんなことで傷つくのを見たくない。 それは自分の為でもあるからだ。 だから俺は、この力で人助けを始めた。
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