僕らの終わりを

プロローグ

自己解決し、食べた食器を洗うため椅子から立ち上がった。といっても、台所は目と鼻の先にあるけど。

蛇口をひねる。今は夏近くなので水が気持ちいい。スポンジでかるく洗う。

皿洗いも終わって、また椅子に座りテレビをつけた。
ニュース番組では先週あった殺人事件と、同じ手口で殺害されている遺体を発見したと放送してる。

お、場所近いな。注意しなきゃね。

チャンネルを変えてみたが、どこも滅亡するなんてやっていない。知らないからね。

見るつもりもなかったので、テレビを消そうとした時、変えたチャンネルに手が止まった。可愛い顔立ちの女の子(俗に言うアイドル)がゲストに出てる、ありふれたバラエティー番組だ。止まっていた手を無理矢理動かして、プツンと、テレビを消した。

いつも通りの『今日』に、さっきのメールは嘘だったんだと思ってしまう。
だけど、滅ぶなんて認めたくないけど、これは真実だ。認める認めないなんて関係ない。どうにもならない真実だ。

椅子にもたれ掛かり目をつむった。

あぁ…最後にもう一度、逢いたいなぁ……。