マスターとの出会い

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さて、話戻りましょう。 私がマスターと出会った場所…、 それはマスターの夢の中でした。 私達睡魔は夢魔と同じように 生物の夢の中に入れるんですよ。 で、その中で私は夢魔に説得をしていたんですよね。 今思えば、ありえない話ですよね。 相手は成体になった夢魔、 対して私はヘナチョコのちびっ子睡魔。 勝負なんてしたら 結果は歴然ですし、 そんな雑魚の話を誰が聞きましょうか? もちろん、夢魔達は私達睡魔とは違い、 精気がないと死んでしまいます。 様は生きるためのご飯を求めて来ているのに突然横から弱い睡魔が来たら…それはカチンときますでしょうね。 あの時の私は本当に子供そのものでしたから、今思えば、ありえないことばかりでした。 で、まあ そんな中で私はマスターと出会いました。 夢の中は夢魔のフィールド。 私とマスターは大苦戦でした。 でも、何とか夢魔の力を破って 私達はその夢魔の作った夢を終わらせました。 本当なら、 そこでこのお話は終わっちゃうんですが、 …目が覚めると、 私はマスターと一緒にいました。 実はこれって本当はあまりないパターンなんです。 目が覚めた、でもマスターが目の前にいる。 夢の世界…ではなく、 普通に現実の世界に私はマスターとともに出て来ちゃったんですよ。 と、言っても、ここからが問題だらけ。 あろうことか、長くの間にわたって人々の夢の世界にいた私は 夢の世界に戻れず、 それに加えて魔力の少ない私は生命の危機にまで陥りました。 何かにおいて供給する源が 完全に打ち切られた私は完全に孤立。 後は生きるだけの精気が枯れ果てて 死んでいく…はずでした。
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