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夢を見ることも
景色を描くことも
許されないこの現実で
息をすることを
呼吸することを
忘れそうなわがままなこの世界で
私は何を見ている?
ブランコに揺られているように
脚を宙に浮かせ
刃のように
鋭い風が私の身体を包む
心が壊れる
心が崩れる
もう痛みも感じないよ
貴方と別れを済ませたはずの身体が
哀しみに泣いている
なんて哀れな姿
笑ってしまうでしょ?
貴方の前では
見せなかったもの
弱い女と
貴方に見られたくなかったから
消えていくこの声も
枯れていくこの涙も
貴方には届かないこと
最初から解っていた
繋いだ手も
重なった身体も
今は冷たくなるだけ
温もりはない
貴方は何を見たの?
暗く冷たい瞳の奥に
生きること
死ぬこと
きっとどちらも難しくて
一人では立てないから
人は誰かを求めるのでしょう
貴方が私を求めたように
私が貴方を欲したように
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