よくいる私の話

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まぁ大抵の人間は除け者にされ始めると一人になるのを嫌ってどんどん常人になっていくんだけども。 そして昔はやりたい放題出来たことを大人になって懐かしむのだろう。 なんか嫌だ。 懐かしむということは自分を途中で抑えて周りに合わせた人間がすることだ。 それは何か虚しいものを感じる。 「はぁ…」 心に貯まったものを吐き出すようにため息をつく。 最近、というかここ数年一人でいることが多かったから自暴自棄になることが増えたのかもしれない。 「ほんと、つまんない…」 今さら同級生の輪に入っても楽しめる気もしないので、友達を作る気もないがやはりつまらない。 「――、――いい―ぇ」 急に正面から肩を掴まれて二十歳を過ぎているであろう男性2人から声をかけられたようだ。
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