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「何もないって。ただ、そんな話がしたかっただけさ。気にするほどの事じゃない」
「そっか。それならいいんだけど……」
この時、なんとなく予感はあったのだ。それなのになぜ僕はしつこく正広に迫らなかったんだろうか。
それから幾度となくこの瞬間を思い出す度に小さな後悔を繰り返す。
この会話の次の日から正広は学校に来なくなった。
それに気づいたときの衝撃は計り知れなかった。
心臓が口から飛び出そうになるなんてよく言うけれど僕は本当に飛び出たと思った。
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