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「この風船をヤンバルクイナに付けて飛ばすとでも言うのかい?!」
風船の割れる音が苦手なイリオモテヤマネコのナゴは、耳を塞ぎながら体を強ばらせて震えて言った。
「あっ!ここに、予備の『あまんちゅ』の実の苗があるから。この『あまんちゅ』の実に息を・・・」
「わー!わー!わー!膨らますな!膨らますな!膨らましても、俺達の息じゃ風船浮かないぞ!」
イリオモテヤマネコのナゴは耳を更にギュッ!と塞ぎながら大騒ぎした。
「・・・ったく、このイリオモテヤマネコさんは風船が極端に苦手だなあ!」
ノグチゲラのフテンは、思わずプッ!と吹き出しそうになった。
「じゃあ、早速ヤンバルクイナに風船を結ぶぞぉ!用意はいいか?」
アマミノクロウサギは前肢の風船の紐をほどき、ヤンバルクイナのヨナクの体に結びつけた。
「うわー!何だか、ちむどんどんする(わくわくする)!期待すぎるぅー!」
ヤンバルクイナのヨナクの胸は、興奮して激しくドキドキした。
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