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「相田君は、いいバーテンダーにもピアニストにもなれそうだね」
「そうなるといいっすけどね。」
「因みに、このロングランドアイスティーはカクテル言葉遊びしてるよね?」
「うっ、さすがゆーちゃん先輩。ちょっとわかりやすぎました?」
私は首を横に振って笑うと、相田君は不思議そうに私を見つめた。
「カクテル言葉で、女性にカクテルを出せるのは、いい男になれる証だからね」
そのタイミングで、未央君がケーキを切り分けて戻ってきた所で話は流れた。
今年のケーキは、去年よりもう一回り小さいもので、タルトで用意してもらった。ここのケーキの本当のイチオシはタルトだからだ。
「まじで!ゆーちゃん!ここのタルトしかもこれ時間限定でなかなか買えない、いちごタルトですよね?」
「最後だからさ、ちょっとだけワガママきいてもらったのよ」とフォークでいちごの部分だけをさして口に運んだ。
ニコニコと嬉しそうに、ケーキを口に運ぶ未央君をみて、今年もちゃんと、ここにきて良かったとそう思った。
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