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「大丈夫。未央君もう、心配しないで。」
でもと言った未央君の口ずさみながら元に人差し指を差し出してシィと言う。
「相田君に、抜かれないように頑張るのよ?彼のカクテル選びはなかなか、優志には劣るけどなかなかの力の持ち主だから」
「ゆーちゃん。まさか俺のライバルの為に?」
さぁねとはぐらかして、改札口を通って振り返って手を振って別れた。
「またね。今度は未央君にカクテルご馳走してもらおうかな」
「……はい。それまでにより腕に磨きをかけておきます!」
電車がホームに入る音楽が流れて私はそのまま急ぎ足でその場を離れた。
未央君の時々鋭い観察眼に驚かされる。けど、相田君に恋愛感情は何もない。ただ優志に似てたから、手を差し伸べただけ。
私の想う人は。今はただ一人だけなの。
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