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第二夜
「はぁはぁ・・・」
メラメラと輝く太陽の下で、今にも倒れてしまいそうな鈴がいた。
「鈴様大丈夫ですか?休憩しますか?」
暑そうな着物を着ているのに、汗1つかかず鈴のことを心配そうに見つめた。
「ごめん・・・疲れたぁ・・・」
鈴は、へなへなとその場にへたり込んだ。
「ひ、ひぎゃー」
「え・・・?」
鈴は、へたり込んですぐに立ち上がった。
「い、いきなりなにをするのネ」
鈴に、踏まれた下っ端妖怪が言った。
「あら、ごめんなさい・・・」
鈴は、キョトンとしながら謝った。
「まったくだネ気を付けろなのネ、僕様は化け鼠の九?なのネ」
九?は、胸を張って言った。
ところが、黒揚羽蝶も鈴も肩が震えている。
「アハハッ、クズだってクズ」
黒揚羽蝶は、耐えきれずに笑ってしまった。
鈴は、ギリギリで耐えたようだ。
「な、な・・・覚えておけっ」
九?は、走ってどこかへ消えていった。
ニヤリ・・・。
鈴は、視線を感じて振り返ったが何も居なかった。
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