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ここは詩織が言いやすい様に俺から促してやるか。
なんだか今の詩織は涙目な上になんだか気分が悪そうだ。
なにか見たく無い物を見てしまったに違いない。
俺に喋って詩織の気が楽になるなら、いくらでも聞いてやる。
「詩織、それで声のした方にはなにがあったんだ?」
「う、うん。色々な所に切り傷がいっぱいあって、血だらけの猫さん」
「それで、その猫をどうしたんだ?」
「う、うん。急いでお父さんに連絡して、お父さんと一緒に動物病院に連れて行ったよ。なんとか一命は取り止めたって、獣医さんは言ってた」
猫の命が助かって本当に良かった。
それにしてもその猫の怪我が、猫同士による物なのか、それとも人為的につけられた物なのか。
それによって状況が一気に変わるんだよな。
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