女は気難しい

16/31

9531人が本棚に入れています
本棚に追加
/361ページ
「なぁ、お前の主は何で俺の事を知っているんだ?後俺を連れてくる目的はなんだ?」  少し可笑しくなった空気を改め、シリアスに持ち込む。  まぁこれとばかしは咲夜も教えてくれないだろう。 「…」  案の定というべきか、咲夜は口を開こうとはせず、暫くの間無言を通す。 「……い」 「は?」  暫くの間、咲夜が口を開くことを待っていると、ボソっと何かは聞こえたが、何を言っているかはわからなかった。  そのためか俺自信間抜けな声を出してしまう。 「知らないと言っているんだ!」  そんな俺の態度が気に食わないのか声を荒らげる咲夜。  何を言っているのか聞くためにテーブルから体を乗り出し、耳を近づけていた為に耳に大ダメージだ。  頭の中に咲夜の怒鳴り声が響き渡り、キンキン鳴っている。 「いきなりなんだ!」
/361ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9531人が本棚に入れています
本棚に追加