何で俺ばっかり…

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「そうだよね。僕も色々あってびっくりしちゃったけど…これから訓練の方があるから寝る事はできないかな。それじゃあちょっと早いけど僕は訓練の方にもう行くね」 「頑張れよ」 「うん!」  最後の最後まで笑顔だった翔が部屋を出ていった事を確認してから俺も腰を上げる。  今日の夜に城を抜け出す事は決定しているが…その前に色々と武器やら金目のものやら持っていきたいからな。ここは城なんだ。そういうものもあるだろう。  時間も余りないから早速行動を起こすか。 「まともなもんがあればいいけどな」  城の探索と言う事に少しだけ興奮しながらも翔の部屋をあとにした。 ----- 「それっぽい場所があるじゃん」  城の中を徘徊する警備の人間の目をごまかしながらもたどり着いたのは城の地下の奥深く。  何かに呼ばれているかのような錯覚を覚えながら城の中を徘徊しているうちにこの扉の目の前にたどり着いた。  木製の今にも壊れそうな古ぼけた扉。その扉以前にこの地下の階段も数年使われた形跡すらなく、埃もかなり溜まっていた。そのため降りる階段には俺の足跡がくっきりと残ってしまっている。  まぁ…使われてないような場所だし関係ないか。
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