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最もそんな場所にいいものがあるとは思えないけど…この感じは何なんだろうな。
この場所に近付くにつれ余計強くなってきている気がするけど…まぁ気のせいか。
そんなことよりも今はこの中のモノだ。
「おじゃましまーす」
ギィっと言う嫌な音と共に古びた木製の扉は開き、それと同時に上に溜まっていた埃も頭の上に降りかかってくる。
頭の上に降りかかった埃を手で叩き落としながらも光りの差し込まない部屋の中に入っていく。
「これじゃあ何も見えないな…。なんか灯りとかないのか?」
灯りといってふと頭の中に松明が思い浮かんだ。そしてそれと同時に光りの中を照らす強い光り。
「!?」
突然の事態に声も上げることが出来ないが、次第に光りが弱まっていき、そして左手に何かを握っている感触がする。
反射的に閉じた瞼を恐る恐る開いていき、そしていつの間にか左手で握っている何かを確認する。
「…は?」
いつの間にか左手に握られていたのは先程俺が頭の中で思い浮かべた炎のともった松明。
なんだこれ…?俺何で松明なんて握ってんだ?
「…まぁ、今は考えなくていいか。光りがあってラッキー程度に思っておこう」
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