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「冥夜ぁー!」
何時もの日課である学校が終わり、誰にも声をかけずに教室から出ていこうとするが、運悪く最も声をかけられたくない相手に声を掛けられた。
そのまま無視してもよかったが、今此処でこいつを無視すればまた五月蝿いのが集まってくるのが目に見えて分かるから小さく舌打ちしながらも声をかけてきた人物の方に視線を写した。
少し茶色味のある綺麗な髪に中性的な整った顔。男なら羨むであろう186の長身。外見だけでなく中身も完璧な男、御剣翔が俺の方に駆け寄ってきた。
此処ではっきりと言わせてもらおう。俺はこいつが嫌いだ。翔は俺の事を親友、だなんて思っているらしいが、俺からしたらたまったもんじゃない。
何故俺がこいつを嫌っているのかだって?理由は簡単。こいつが俺に近寄ることによって面倒ごとが常に俺の方に流れ込んでくるからだ。
よく小説とかにあるバレンタインのチョコを代わりに渡して欲しい、だとかそんなやわなもんじゃない。こいつの親が大手会社の社長と言う事もあり、こいつの身の回りには物騒な事件がよくおこる。
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