ゾンビ「おおおおお・・・お?あれ?アレ?人間いなくね?」【笑い?】

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人間がいなくなったという噂は瞬く間にゾンビの世界に広まった 人間の血肉をさまよい人を襲うという本能で動いていた彼らだったが 2世紀半というゾンビの仕事から解放され 彼らは呆然としていた それから1ヶ月の時が流れた ゾンビたちは生前の記憶を頼りに、とりあえず自分の住んでいた場所に戻り 本を読んだり 音楽を聞いたりして過ごしていた ゾンビに寿命はない 人間でなくなった彼らは永遠の生命を人を襲うことに使っていたが その役目を終えた彼らは、永遠の命をどう使っていくかに悩んでいた とりあえず、彼らは暇だった・・・ 人間だった頃は街には電気が通っており、TVが放送されており スイッチひとつでくだらない娯楽は手に入っていたが、人間が居なくなった世界では 夜はとことん暗い 月明かりだけの世界だった そして  途方もなく暇だった ゾンビは昼間は本を読んで時間をつぶし、夜は、仲間と集まってくだらない話で盛り上がったが それは3週間くらいしか続かなかった。毎晩毎晩話し続けると大体3週間で話題が尽きてしまった ゾンビは 寝ることも 飯を食うことも(人間が居ないので) 疲れることも 苦しむこともない ゾンビ達はここに来て 退屈 という苦しみを味わうことになった
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