ゾンビ「おおおおお・・・お?あれ?アレ?人間いなくね?」【笑い?】

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ゾンビたちはそのただれた顔を 自然と隠すようになった 昔は、みんな腐った顔をしているのがたり前だったが いつしか、それを恥じるようになった ある者はマスクをしてその顔を隠し またあるものはメイクをしてその顔を隠すようになった  レディ・ゾゾなるゾンビ界のカリスマモデルなども現れる だが、それでも自分は醜い姿を”隠している”という後ろめたさがあり より素顔に関して みんなはデリケートになっていった そんなある日   とある病院から男女のゾンビが出てきた その姿は、かつてこの星に溢れており、自分たちの前世でもある人間の姿をしていた ゾンビたちはぎょっとした 人間が生きていたのか!?と驚いたが どうも自分達のセンサーに反応しない こいつは人間に似ているが人間じゃないぞ? この人間の姿にかぎりなく近い男女は ゾンビである ただ 皮膚を人工皮膚に総とっかえした 整形ゾンビである ゾンビたちは歓喜した この整形技術で自分達の醜い姿を美しい姿にすることが出来る  ゾンビに再生能力はないのでいくらかメンテナンスのため通院が必要だが それでもゾンビたちはその全身整形に殺到した それから、ゾンビの街には醜い腐った死体は消え 美しい皮膚と きれいな香水の臭いで腐臭を隠した 美しい男女だけの世界になっていた
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