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それが1番良い方法に思えた。
俺達の意見がまとまり、トイレを出ようとしたその瞬間、
個室のトイレから水を流す音と共に、あのミッ○ーマ○スのマーチの口笛が聞こえてきた。
周囲の明るさも手伝ってか、恐怖よりまず怒りがこみ上げて来た。それはカズヤも同じだった様だ。
「開けろオラァ!!」とガンガンドアを叩くカズヤ。ドアが開く。
「な…なんすか!?」
制服を着た地元の高校生だった。
「イヤ…ごめんごめん、ははは…」と苦笑するカズヤ。
幸い、この騒ぎはトイレの外まで聞こえてはいない様子だった。
男子高校生に侘びを入れて、俺達は店長と談笑するドライバーの所へ戻った。
「店長さんに迷惑かけてもアレだし、お兄さん、街までお願いできませんかねっ。これで!」
と、ドライバーが吸っていた銘柄のタバコを1カートン、レジに置くカズヤ。交渉成立だった。
例の変態一家の件で、警察に行こうとはさらさら思わなかった。
あまりにも現実離れし過ぎており、俺達も早く忘れたかった。
リュックに詰めた服が心残りではあったが…
ドライバーのトラックが、市街に向かうのも幸運だった。
タバコの贈り物で、終始上機嫌で運転してくれた。
いつの間にか、俺達は車内で寝ていた。
ふと目が覚めると、ドライブインにトラックが停車していた。
ドライバーが焼きソバを3人分買ってきてくれて、車内で食べた。
車が走り出すと、カズヤは再び眠りに落ちた。
俺は眠れずに、窓の外を見ながら、あの悪夢の様な出来事を思い返していた。
一体あいつらは何だったのか。トイレの女の子の泣き声は…
「あっ!!」
思案が吹き飛び、俺は思わず声を上げていた。
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