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目が覚め、隣の部屋を覗いてみると、勇者と戦士がテーブルに突っ伏して寝ていた。
辺りに散乱する酒瓶を見るに、二人で夜通し飲み明かしたようだ。
昼過ぎに二日酔いで目を覚ました二人は辛そうではあったけれど、顔は晴れ晴れとしていた。
私たちの結束は深まったようだ。
街に滞在している間、各自で仕事を請け負うことにした。
勇者と戦士は近くの盗賊を捕縛する仕事。
私と魔法使いは、街の教会で蔵書の管理の手伝いだ。
冒険の旅よりも不思議と充実している。
勇者と戦士が戻ってきた。
報酬はそれなりの額があったらしく、豪勢な食事を取ることができた。
どんな事があったのか二人に尋ねると、口を揃えたように「大したことはしていない」としか返してくれない。
何故か胸に嫌なものが広がった。
路銀も増え、次の出発を明日に控える事になった。
買い出しの際、広場に貼り出された立て札が目に入る。
盗賊団が壊滅したらしい。
冒険者の手によって首領以外はその場で惨殺され、首領も本日、縛り首になったということだ。
淀んだ目で自分の手を洗い続ける勇者と戦士の姿を思い出す。
私は、二人に何が出来るだろう。何が出来ているのだろう。
ずっとそんな事ばかり考えている。
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