神崎朱音のepisode.1

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気づくとここは家だった。 どうやって帰ってきたかもわからないまま、ベッドに寝転び、そのまま意識を手放した… 目を覚ますと、部屋には美味しそうな匂いが広がっていた。 麻が帰ってきて、何か作ってるのだろう。 いつもなら飛び起きて抱きつきに行く朱音だが、今日は違った。 嫌な思いが頭の中を駆け巡っているから。 (なんで、起こしてくれないの? いつもなら、帰ってすぐに起こしてくれるのに… やっぱり、同年代の男の子の方が、麻を幸せにできるんじゃないだろうか? こんな、弱くて何も出来ない女よりも…) もう一眠りしようとした朱音に、声がかけられた。
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