下堺から来た龍

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突然ドアが勢いよい開き、開いた使いの者が血相をかきながら入ってきた。 ただ事ではないこと察した、銀善と麗弥は同時に質問した。 「どうかしたのか」 「何があった」 「た、大変です!! 白龍の子供が……… いなくなりました!!!!」 「何!!!!」 「どういう事だ?!説明しろ!!」 「実は………」 使いの話からによると、白龍の子供を連れてきた者がここへ向かう際、突然白龍の子供が暴れ出し一緒にいた者に重傷を負わせ、建物内を逃走中のことだ。 「ヤバいな…… 龍のガキとはいえ、力は大人の龍と変わりねぇ…… それに、運悪く白龍のガキだ……」 「どうすんだ? 早く捕まえねぇと」 「おい、銀善」 「?」 「お前、家来と捜してこい。」 「てめぇは?」 「いろいろ、やることがあるんだ…… つー訳で、頼んだ」 「お前………」 怒りを抑えながら、銀善は家来と共に広間を出た。 広間から出るなり、銀善は辺りに怒りを撒き散らしながら白龍の子供を捜した。が、一向に見つからなかった。 しばらくして捜し疲れた銀善は、あの秋桜畑へ足を運んだ。秋桜畑へ着くなり、銀善は中央に生えている桜の木を眺めた。 (………… やっぱ……… いつ見ても、綺麗だな……) “ガサ” 「?」
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