下堺から来た龍

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「やっとか…… おい天魔、下堺で一杯やっていかねぇか?」 「やっていきたいのは山々なんですが、上に任務完了のご報告しなくてはならないので……」 「そうか…… ?」 「すいません、また今度という事で…… ?」 そよ風が吹いたと同時に、花平が2人の前に舞い吹いてきた。蓮蒔は舞い下りてきた花平を手の平に乗せながら、吹いてきた方へ顔を向けた。 「桜……か」 「天堺に生えている桜とは、やはり少し違いますね……」 「言われてみれば、そうだな…… 下堺に生えている桜は、こんなに綺麗なのに…… 天堺に生えている桜は、薄汚れてて残念だぜ……」 「そうですね…… 今度、下堺の桜を見ながらでも一杯やりたいですね。」 「だな……」 「さて、そろそろ戻りますよ。」 「ヘーイ」 ダルそうな声で返事をしながら、蓮蒔は口に加えていた煙草を吸いながら煙を吹き出し、歩き始めた。その横を天魔は眼鏡を上げながら、蓮蒔同様歩き始めた。
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