4人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「やっとか……
おい天魔、下堺で一杯やっていかねぇか?」
「やっていきたいのは山々なんですが、上に任務完了のご報告しなくてはならないので……」
「そうか……
?」
「すいません、また今度という事で……
?」
そよ風が吹いたと同時に、花平が2人の前に舞い吹いてきた。蓮蒔は舞い下りてきた花平を手の平に乗せながら、吹いてきた方へ顔を向けた。
「桜……か」
「天堺に生えている桜とは、やはり少し違いますね……」
「言われてみれば、そうだな……
下堺に生えている桜は、こんなに綺麗なのに……
天堺に生えている桜は、薄汚れてて残念だぜ……」
「そうですね……
今度、下堺の桜を見ながらでも一杯やりたいですね。」
「だな……」
「さて、そろそろ戻りますよ。」
「ヘーイ」
ダルそうな声で返事をしながら、蓮蒔は口に加えていた煙草を吸いながら煙を吹き出し、歩き始めた。その横を天魔は眼鏡を上げながら、蓮蒔同様歩き始めた。
最初のコメントを投稿しよう!