下堺から来た龍

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場所は変わり、ここはとある山林…… “バシャ” 水が弾く音と共に、白い髪を生やした子供が山林を駆け走っていた。 その子供を追い掛ける2人の青年が子供の名と思われる言葉を発していた。 「白(ハク)!!待て!!」 「捕まえられるもんなら、捕まえて見ろ!」 「全く…… 黄(コウ)のせいで、白を追い掛ける填めになるとは……」 「うるせぇ!! こっちは遙々、西から手伝いに来てやったのによ……」 「“手伝いに着て下さい”と、黄などに頼みはしません。」 「テメェ!!」 「黄! どうした?!前より、脚が鈍ってるぞ!!」 「何だと!! だったらそろそろ、本気を出させて貰う!!」 「やれやれ……」 黄は走るのを止め、意を集中させた。 すると、黄の体から黄色いオーラが発し、オーラは体を覆った。 「オッシャ!!パワー全開だ!!」 そう叫ぶと、黄は全速力で走り出した。その音に気付いた白は、走りながら後ろを向いた。黄は既に白の真後ろを走っていた。 「!!」 「そぉれぇ!! 捕まえた!」 黄はようやく白を捕まえ、走るのを止めた。そこへ、一緒に走っていたもう一人の青年が歩いてきた。 「やれやれ…… やっと、捕まえましたか……」 「パワー使うなんて、ズリィぞ!!」 「お前がた挑発するからだ!」 「ま、白を捕まえた事ですし…… 巣へ帰りますよ……」 「えぇ!! もっと遊びてぇ!!」 「空を見てみろ! もう日が暮れてんだよ!!」 「ぶ~」 頬を膨らませながら、白は不機嫌な顔をした。それを見た黄は頭を雑に撫でながら、白を肩車し巣へと帰った。
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