下堺から来た龍

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「我々は天堺からの使い……… 上からの判断により、“白龍”は危険な獣……… よって、“白龍”の子供は下堺の安全確保により…… 我々の地、天堺で保護する事になりました。」 「それはおかしいですね……」 「なぜだ」 「下堺では白龍の事を、“守護龍”と親しまれています。 そして……その守護龍の使い、4体の龍達が東西南北にそれぞれ身を置き、そこを護る事になりました。 東に緑龍(ロクリュウ)の緑(ロク)。 西に黄龍(コウリュウ)の黄(コウ)。 南に赤龍(シャクリュウ)の赤(シャク)。 北に青龍(セイリュウ)の青(ショウ)…… 言わば、この僕がこの北の地域を護っています。 そして数年前……… “白龍”は死ぬ寸前子供を我々4人に託しました。」 「その、結果は今はどうだ……… 敵である黒龍に戦いを挑んだが、哀れに負けその結果地上の地形は変わり黒龍の手下共が、暴れ出す始末………」 「それはあなた方が、白龍の闘いを邪魔したからじゃないんですか? あなた方が邪魔さえしなければ、白龍は勝っていたはずです……」 「理由はどうあれ、上からの命により白龍の子供は、我々天堺が保護する。」 「さぁ、渡して貰おう」 「………… どうしても、欲しいと言うのであれば、容赦はしません……」 青は、人間の姿から龍の姿へと変わった。その光景を見ていた黄は白を茂みの中へ行かせ、青の元へ駆け寄り黄も人間の姿から龍の姿へと変わった。
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