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「は・・・ははは・・・」
自然とこぼれる笑み。
とうとう、彼の精神は壊れてしまった。
現実に戻ってきても、壊れてしまった精神は戻らない。
涙を流しながら、ただそれしか知らないように他一切の行動をやめ、笑い続けていた。
イヴァンが来たときも、ずっと笑いながら大粒の雫を零していた。
そんな姿を見ていられなくて、イヴァンは鍵を掛けずにそのまま立ち去った。
王が見つかったのは、それから何日か後だったらしい・・・。
相変わらずの狂った涙顔で、普通の人間なら死んでいてもおかしくないとまで言われたというのを、イヴァンはただ聞いていた・・・。
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