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人間を拾って面倒を見るのは、出来るだけ避けたい。
ましてや、拾って助けた人間に変な目で見られたあげく、研究所送りになりそうだったのは思い出したくないことだ。
「人間になりたい」なんて馬鹿なこと思っていた昔の自分に今ならこう伝えたい…
「人間という生き物は助けた者に対し、
人でなければ『化け物』と呼び排除しようとし、
私利的欲求の為には研究所に拉致しようとする。
『恩を仇で返す』この言葉がピッタリな生き物なんだよ」とな…
あぁ…
あの夢を見てから考えが可笑しい。
全く、こんなネガティブではなかったはずなのに…
あの研究所に送られそうになった事件は、解決した。
まぁ…俺がその研究所を潰したんだがな。
潰した研究所からは非道極まりない実験が数多く出てて、社会的に抹消しされたから問題はない。
だがな、気分的な問題がな…
ふっ…
少し前に、自宅に連れて行き様子を見るか考えていたときと同じ…
嫌、酷くなっていないか?
あぁ…
自分の性格が面倒くさい。
家に連れて行くと決めた筈なのに、後から文句をいう。
我ながら、直せるならさっさと直したい性格だ。
はぁ…考えていてもしょうがない。
今更ながら気づいた、人除けの結界の欠陥部分を変更しに行こう。
俺は、少年の様子もう一度見、異常がないのを確認してから客間を出た。
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