第一章

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「たしかに、君はデルティアウルフの毒に侵されていた。 しかし、一日もこの毒を体内に入れたままにすると、君は死ぬよ。結構、傷口大きかったし… 今は、君の中に毒は殆どないよ。 専用の解毒使ったし、解毒の術も使ったからな。 起きられないのは、毒の後遺症の様なもので、数日間麻痺が残る。後、毒によって体力が奪われたからだね。 何時までも麻痺は残らないと思うし、体力さえ戻れば動けるようになるよ」 そう俺が言うと、ベクルはほっとした様な表情をした。 そりゃ、毒が体内から無くなったと聞いたら安心するか… とりあえず、まだ朝食を食べていないことを思い出し、腰を上げる。 「朝食、準備してくるな。まだ、起きられないと思うから無理するなよ」 いきなり立ち上がった俺を、驚いたような表情をしてみるベクルにそう言う。 「わかりました」 ベクルの返事を聞きながら、俺は客間から出た。 客間から出た俺は、朝食を作るためにキッチンへ向かう。 貯蔵庫(冷蔵庫のようなもの)を開け、食材を取り出そうとしたが、ろくなものが入っていない。 「昨日、調達したはずなのだが…何処置いたかな…」 とりあえず、昨日の行動で食材をどこに置いたか考えて見ることにした。 食材がないと、何も作れないからな… …あ!まだ、『ボックス』の中だ。 昨日、自宅に帰ってから取ってきた食材を出していない。 食材のある場所を思い出し、魔法を発動させる。 『ボックス』に入れたままだった食材を取り出し、貯蔵庫の中にしまった。
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