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小説ばっかりについて書くのもどうかと思う今日この頃。だから今日の『夕凪の街 桜の国』はマンガです。
たかがマンガと侮っているそこのアナタ! 我らがWikipedia先生がその凄さを教えてくれますのでよく聞いておくように!
2004年度(第8回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞[3]、第9回(2005年)手塚治虫文化賞新生賞[4]を受賞した。
それ以外にも朝日新聞で2週にわたって絶賛され、月刊誌『ダ・ヴィンチ』で編集者総出で勧める「絶対はずさないプラチナ本」として掲載、フリースタイル刊『このマンガを読め! 2005』で第3位になるなど、各方面から絶賛され、著者にとって最大のヒット作となっている。日本国外でも高い評価を得ており、韓国、台湾、フランス、イギリス、米国、オーストラリアなどで翻訳版が出版されている。韓国版のみ「原爆投下は止むを得なかった」との注意書きが足されている[5]。ドイツでも出版が検討されている。
(Wikipediaより引用)
というグレイトでグロウバルなこの1冊。上に「原爆投下は~」という記述があるとおり、テーマは所謂「ヒロシマ」です。
『わかっているのは「死ねばいい」と誰かに思われたということ
思われたのに生き延びているということ』(夕凪の街より引用)
絵本のように優しい水彩で描かれた表紙と裏腹に、こんな重いことを書いています。
この物語の視点は戦争を行なっていた政治的な目線でも無く、戦っていた兵士でもありません。「国難」を乗り切ろうとする右翼でも「戦争はあってはならない」と叫ぶ左翼でもない、言わば「大きな災害」にさらされた普通の人です。
災害の傷から立ち直ろうとする人々は『夕凪の街』で、
災害の傷を引きずり続ける人々は『桜の国』で描かれています。
なおこれは個人的な見解です。
とにかく、この作者さん(こうの史代)の哲学が大きく滲みでた話だと思います。
すこし時期はズレてしまいましたが、おすすめの一冊です。
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