犬はどこだ

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今、米澤穂信が熱い! 個人的に! というわけで米澤穂信の『犬はどこだ』です。犬探し専門の探偵が主役の物語です。犬探さんけど。 『氷菓』に代表されるように学園モノが多い米澤穂信ですが、この作品は初めて学園という舞台を抜けだした作品です。 2人の視点で進んでいく物語は読みやすく、個人的にとっつきやすいです。最後の最後までストーリーが落ち着かない(いい意味)ところも流石です。 『古典部』シリーズと比較して見ても、主人公は退廃からの復活を目指している姿勢があって(無気力なのには違いありませんが)しはカタ好みです。 そして、すごく好きなのは終わり方。『さよなら妖精』とは違った余韻があって、かっこいいと言うか何と言うか、探偵小説って感じです。語彙少ない。 個人的に『さよなら妖精』には一歩およばないかぁと思いましたが、それは、しはカタ本人が主人公の社会的立場(社会人)に追いついてないからかもしれません。てか多分そうです。 早く大人になりたいと思わせてくれる、そんな一冊でした。
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