さよなら妖精

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日本が誇るアニメ産業でお馴染みの深夜枠でお馴染みの「私、気になります!」でお馴染みの千反田さん(かわいい)でお馴染みの『氷菓』でお馴染みの米澤穂信のお馴染みの『さよなら妖精』が「私、気になります!」という人のために書きます。(ってか文章書く行為そのものが凄く楽しいので自分の為に書いてます。いわゆる公開オnうわなにをする) 『さよなら妖精』は米澤穂信の書く青春+ミステリー小説のスタンダード的な作品です。非凡な推理力を持つにも関わらず極めて平凡な日常をおくる主人公の小さな世界に、溢れる好奇心を自制しないヒロイン(かわいい)が現れます。決め台詞は「哲学的意味がありますか?」 米澤穂信の作品らしく、大多数の人は気にもかけない様なことが謎解きの対象になります。傘をささない男性、お墓に添えられた花、友達の名前の由来。そして妖精の去った先。 何でも無いことにも「哲学的意味」が溢れています。世界は哲学的意味で一杯なのです。それを確認させてくれる小説だと思います。 あと、ただ青春を謳歌するだけで終わらないのが米澤穂信です。青春の喜びと謎解きの楽しさ、それに付随する痛み。そんな米澤穂信らしさ満載の一冊です。『氷菓』が気になるという人、ミステリを入門したいという方、青春小説読みたいぜヒャッハーの方は、これから読み始めたらいいと思います。 ただ、1990年頃のユーゴスラヴィアについての説明が本文にあります。現代史と聞くと蕁麻疹が出る人は注意してください。逆にそのあたりのことが好きor得意な方はとても楽しめるかと。どっちみちお勧めです。 さて、ここまで書いた3冊ですが(『チューバはうたう』、『1Q84』、『さよなら妖精』)しはカタいちオシの作品です。 個人の好き嫌いはあるかもしれませんが、どれも力をもった物語だとおもいます。本屋などで見かけて、財布の中に余裕があって他に読むものがなくて何も買わずに帰宅するのは癪だコンチクショウという状態におちいったら是非手にとって読んでみてください。
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