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「ん~、………重い」
どうも、俺は一ノ井晃弘だ。今日は高校の始業式だ。俺は三年生になる。つまりは受験生だ。……………面倒臭い。
とりあえず、起きるか。
「おいユミ。起きろ」
「ニャー」ゴロゴロ
こいつは俺が飼っているメスの白猫だ。中学生の頃から飼い始めた。毎朝、俺の上で寝るから困ったものだ。
「朝飯食うか」
「ニャー」
俺の両親は俺が中学生の頃に飲酒運転の車が突っ込み、俺を残して他界してしまった。
ユミを拾ったのはその数週間後で、一人で黄昏てるときに気付けば拾っていた。
「ユミ、ご飯だぞ」
「ニャー!!」ハグハグ
「俺もなんか作るか。」
両親が他界してからは行く宛がなかったために、賠償金と、保険金、両親の貯金で生活してきた。
その多額のお金を目当てにたくさんの人間が声をかけてきたが、全て一蹴した。
高校に入ってからはバイトをしながらやりくりしている。
「ごちそうさま」
「ニャー」
俺の通っている学校は県内有数の進学校だが、部活も盛んでかなりの成績を残しているようだ。
チーン
「父さん、母さん、いってきます」
毎朝必ず手を会わせるのが日課だ。
「ユミもいってくるな」
「ニャー」
ガチャ
どうやら今日は快晴のようだ。何か良いことが…………。
「みんな離れてよ!!」
「嫌だよ!!」
「変わりなさい!!」
「ふふふ、隣は私のものです」
「……背中は…私の特等……席」
どうやら、今日は厄日のようだ。
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