一章

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「……よいしょっと」ポイッ 変態はゴミ箱へ投げ入れてと。「ギャフ」……変な声が聞こえたが気のせいか。 「晃弘、お弁当なら私が作りますよ?」 何!!時雨の弁当は美味しいから魅力的だが間違いなく目立ってしまう!!それだけは阻止せねば!! 「……魅力的なお誘いだが、材料費とか申し訳ないから遠慮しとく」 「いえ、一人分と二人分作るのに大差はないので気にしなくて大丈夫ですよ?」 「……遠慮しま「大丈夫ですよ?」……お願いします」 時雨さん、笑顔でも目が笑ってません。 「でも、なんで晃弘は髪を伸ばしたんですか?昔の方が良かったですよ?」 ふっ、愚問だな。そんなの、 「……切るのがめんどい」 に決まってるじゃないか。 「………まぁ、晃弘は面倒くさがりでしたからね」 理解が早くて助かる。 「それと、放課後うちに寄りませんか?今は元の家に住んでますので」 誰かに見られたら次の日から目立つな。 「……悪いが放課後は買い物に行かなければならない」 「じゃぁ、晩御飯でもどうです?」 「……ユミを放っておけない」 俺の平和な生活のために諦めてくれ!! 「むぅ、分かりました」 よっしゃ!! 「だったら今晩は、お母さんと一緒に晃弘の家でご飯を食べます!!」 な、なんだと!!神は俺を見捨てたもうたか!! 「それに、ちゃんとおば様たちに手を会わせたいですし…………」 あっ退路が断たれた。 「……分かったよ」 「本当ですか!?」 「……あぁ、それと時間だ。体育館いくぞ」 「はい!!」 あっ、今の笑顔でクラスの半分が赤く染まったな。
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