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「みんながいる時に自分達の世界を作って好き勝手しないでちょうだい!感動の再開だろうがなんだろうが、はっきり言って迷惑よ!!」
「…………」
本当にはっきり言ったフィリアに、一同は黙り込んだ。考えてみれば、今は朝の登校時間なのだ。しかも場所は祐也の家の庭という、いつ他の関係無い者に見付かるかも分からない、中々危険な状況だったりする。
「あー……わりぃ、たしかにフィリアの言う通りだな」
感情と勢いに流され、すっかりその事が頭から抜けてしまっていたメフィストが謝る。
「うん、ぼくもついカッとなって表に出てきちゃったけど、浅慮だったね。いや、あの愚物を殴ったことについては後悔も反省もしてないけど」
続いて、ユウヤも朔夜を除いた全員に申し訳なさそうに頭を下げた。
「じゃあ、また放課後にでも時間を取るとして、今は学校に行きましょー!」
そう纏めると、フィリアは一人さっさと歩き出した。
「あ、フィリア待ってよ。ほら、流。行くよ」
「んー……こっぺぱん」
「ちょ、こっぺぱん自重!流まだ寝ぼけてんのかよ」
フィリアを追いかけるようにして近くにいた翔太と流、皇紀が続き、更に二人に続くようにして他の者も玄関へと向かう。
「……分かってたけど、祐也の友達って面白いよね」
「いいやつらだろ?」
ポツリと呟いたユウヤに、メフィストは笑いながら応えた。
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