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床に倒れ込んだ皇紀を至極冷やかな視線で見下ろし、おもむろに上履きを脱ぐと、その背中に足を乗せたメフィスト。
「てめぇいい加減うっせぇんだよ。無駄にイケメン略してムダメンのくせに無駄にイケボ略してムダボで叫びやがってよぉ……ああん?そのまま叫び続けて髪金色に染めて逆立てるつもりかああん?」
「ちょっそれなんてスーパーサイヤ人……ジャコは案外面白いと思います多分あのおじいちゃんの若い頃超イケメンだろタイムマシン完成したらイケメンが現れるんじゃないかって思ってまいだだだだだだだっ!!!!」
懲りずに漫画について語りだした皇紀に苛立ちを感じたのか、メフィストは皇紀を踏む足に体重を掛け、ぐりぐりと踏みにじり始めた。
「あだだだだっ!ちょっメフィストさんマジぱないっす!足蹴とかドエス!!」
「安心しろ、上履きは脱いである」
「さすがメフィストさんやっさしいいいい!わざわざ脱ぐぐらいなら踏まないでって優しさの方向性違うって思わないこともないけどやっさしいいいいいい!!」
「うっせえ」
「ふぎゃあっ」
饒舌に喋り続ける皇紀を、楽しげに、一段と強く踏みつけたメフィスト。
「…………」
俺はというと、そんな二人を前にして呆気に取られていた。
テリアにいた頃は気付かなかったが、この二人、案外仲がよかったのだな……俺も、ジャコは面白くなると思うぞ。
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