ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

10/50
前へ
/276ページ
次へ
「なあ、今日の昼休み、どうしたんだ?」 にっこり、と。きれいな笑顔を浮かべたメフィストが問うた。 「えっと……その、それは……」 その一方、俺は歯切れの悪い言葉を漏らし、視線を泳がせる。すまん、メフィスト。お前を見つめ返すだなんて、決まったコース(視線)はなぞらないからな。俺はフリーしか泳がない。 「それは?」 なおも笑顔で威圧してくるメフィストに、焦慮が募る。ど、どうすれば、どう誤魔化せば―― そして、焦った俺の思考が弾き出した答えは。 「……ゆ、ゆうぺろっ!」 「…………可愛いからよし」 「いや、自分でやっておいてそれはどうかと思うのだが!?」 『あ!祐也、敬語!ざまあ!!』 「あっ……」 真顔でオーケーサインを出したメフィストに思わず突っ込めば、ユウヤから得意気な指摘が入った。 くそ、大分気が緩んできているな……しっかりしないと。
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14383人が本棚に入れています
本棚に追加