ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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「っていう茶番は置いといて。ほら、行くぞー」 ふにゃりとだらけた合図とともに、両腕を引かれて移動を余儀なくされる。 「うわ……あのっ、自分で歩きますからっ!」 「やだ。祐也、逃げそうだもん」 「そうなのだそうなのだぁー!」 「そうなのだそうなのだー」 一斉に、抗議への抗議が上がる。楽しげに前を行くメフィストと、左右に陣取るベルとレヴィが、逃がさないと言わんばかりに俺を囲んでいるのだ。なんだこのリアルイケパラ。こんなボブゲ、誰も幸せになれないよ! 「おいレヴィ、棒読みはやめろ」 「だって、ベルのテンションに合わせるとか、痛いだろ」 「にゃっ!? 聞き捨てならないのだぁー! 痛いってなんなのだ!?」 「痛々しい」 「言い直してもだめなのだぁー!」 死んだ魚の目の俺を放置して、メフィストたちは好き勝手騒いでいる。やめてくれ、周囲の視線が痛い。いや、痛々しい。
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