ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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「……はぁ」 諦念のたっぷりこもった溜め息を吐き出し、俺は両腕を支える二人にくたりと体重を預けた。 終業のチャイムが鳴り響き、その余韻が始まるその寸前。 『土器土器でこ割れそう先輩全裸!!!!』 『へぁい!!!!』 『なのだぁー!!!!』 残像すら生み出しそうな速度で、教室にイケメンが滑り込んできた。 『ぶふっ!?』 イケメンオーラを最大限振り撒きながらどや顔で先輩全裸な登場に、六限目が体育で、移動中にいちごみるくを購入していた俺は盛大に噎せることになった。 「げほっ……う、むせ、た……っ!」 気管に入ったいちごみるくは、甘ったるいくせにとても痛い。痛々しいとはまた別の意味で痛い。しかも、なんか息をするたびにいちごみるくのにおいがする気がするから、もう怒鳴る気力も失せ、俺はただ咳き込むことしか出来なかった。 そしてメフィストたちはというと、悲壮感垂れ流しで噎せる俺を気にすることなく捕獲し、家路を辿り始めた。ああ、ホームルーム…………もう、どーにでもなぁれ。
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